小型航空機等に係る安全推進委員会(第3回)が開催されました

近年、自家用の小型航空機等の事故が目立って発生しており、自家用機を含む小型航空機等の更なる安全対策の構築及び継続的な取組が課題となっています。国土交通省では、今後の小型航空機等の安全対策の構築に係る調査・検討を行うとともに、新たな安全対策や安全啓発活動等の継続的な取組を推進する「小型航空機等に係る安全推進委員会」が2016年12月から開催されています。
今回、第3回の会議が開催されました。会議の詳細・当日配布の資料については以下、国土交通省のHPをご覧ください

国土交通省の該当ページ

 
JSAとしては、今まで通り安全提言を続けて行きます。
会議の趣旨は下記の通りです。
 
1 前提
*第三者に迷惑を掛けない活動を行う。
*愛好者が命を失ったり、後遺症に苦しむような事態が発生することを、滑空界全体で極力防ぐ。
 
2 ピュアグライダーについて最近の事故事例から、
*死亡事故の大多数はスピンに起因する墜落。
*重傷事故はほとんどハードランディングだが、幸い後遺症に悩む人は居られない。
 
3. 以上よりまずはスピン事故を防止する。
*飛行中の速度管理には幅がある。高速では速度変化に伴う揚力係数の変化(翼面上の気流の流れ)は少ないが、低速では大きく変化し、不運な場合はストールに至る。瞬間的には速度計の変化や機体姿勢の変化も気が付かない。(機体は自動的に機体姿勢を変える前に沈下を増やして迎え角を増やす)
 
このことから、自分の速度管理精度を考え、万一にもストールに至らない速度で飛行する。ことを機会あるごと(講習会、競技会あいさつ、など)に提言している。
 
ソロで飛行する機会のあるパイロットは、スピンについて理解し、インストラクター同乗でスピンを体験することを推奨する。
スピン座学を受講し、スピンを経験した人はJSAに申請することによりスピンリカバリー受講証を発行する。
すでに319人に発行。
 
*滑空機の運航安全性に関係する航空機事故があった場合は、出来るだけ早く(目標はその週末前に)、分かっている情報を全国滑空団体に連絡し、飛行前のブリーフィングで飛行する人に伝達していただく。
 
4.今後
MGに対する提言を行いたい。
死亡事故のその他要因についてフォローしたい。
 
いずれにしても、フライトに関係する人の行動をより安全な方向に変えない限り事故率は低下しない。
 
以上
 
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