滑空スポーツ講習会2021 EMFT実技講習 開催報告

1.開催概要

日時及び場所:

10月29日~31日  阿蘇場外離着陸場(熊本県阿蘇市)
11月 6日~ 7日   板倉滑空場(群馬県板倉町)
11月13日~14日  関宿滑空場(千葉県野田市)

主 催:公益社団法人日本滑空協会

主 管:NPO法人九州グライダースポーツ連盟、(公社)日本グライダークラブ、NPO法人関宿滑空場

 

新型コロナ感染症予防対策ガイダンス:
日本滑空協会ホームぺージに掲載しているガイダンスに基づき、参加者各自が当日朝の体温を測定、会場で「(別紙1)参加者遵守事項」の記入提出をお願いした上で開催しました。

2.目的:

このスピン特化訓練では、失速とスピンのメカニズムを正しく理解し、座学で学んだ航空力学を実技で検証することによって、スピンに近づいている状況認知能力を養い、低高度でスピンに入れないための知識、技術、判断力を身に着けることを目的としています。

3.プログラム(標準)

08:30~09:00 スタッフミーティング、会場準備
09:00~10:00 受付、toto理念広告上映
10:00~11:00 実施要領ブリーフィング
11:00~12:00 フライト実習
12:00~13:00 昼食
13:00~16:30 フライト実習
17:00~19:00 デブリーフィング

4.使用機

ASK13、TwinⅡ

5.参加人数

参加人数 34名
10/29 – 10/31 阿蘇 9名
11/06 – 11/07 板倉 15名
11/13 – 11/14 関宿 10名  

※その他、スタッフ 各日2~3名

6.講習内容

実技

・飛行前点検(重量重心位置,舵のストローク)
・曳航(索切れ処置、三次元視野)
・高度2,500~3,500 ft から、一連の異常姿勢回避訓練を実施
 ・低速飛行姿勢確認
 ・フルスピン(バンク10°、バンク30°)
 ・スピンとスパイラルとの違い
 ・スリップからのスピン
 ・旋回から自転への移行
 ・ラダーの副次効果
 ・スピン移行中の毛糸の動き
 ・急旋回(バンク45°)からの失速
 ・エマージェンシーアプローチ

講習の概要

 3会場ともに天候に恵まれ、参加者全員がフライト講習を受講できた。今年度は、事前に学科講習と実技ビデオ視聴し予・復習することによって、より実技講習の理解を深めるため、学科と実技の日程を分けて実施した。

講習風景

実技開始前のブリーフィング(板倉会場)

実技講習開始!(阿蘇会場)

関宿会場

資料

 

 

 

 

 

参加者の声(アンケート結果より)

・ビデオで予習できたのは、効率的だったと思います。(阿蘇)

・過去の講習からの改善点などの説明があり、内容の進化が感じられ良かった。オンライン講習、ビデオによる予習は必須と感じた。(板倉)

・櫻井玲子さんはベストですが、理想的には他にも講師を担当できる人がいると良いと思います(現実的にはそのような人を見つける/育てるのは容易ではないと思いますが)。受講希望者でキャパの関係上、受講出来ていない人もいるのではと思います。(板倉)

・知識として知っているのと実際に体験してやってみることの違いを体感でき、また通常時では行えないような低高度での失速系の訓練や逆進入の訓練などを行うことができ、非常に有意義かつ安全飛行につながる講習会だと思いました。万が一のアクシデンタルスピンや索切れの本番に遭遇してしまう前に、この実技講習を受講することが出来て良かったと思いました。(関宿)

・今回の阿蘇でのEMFTでは、天気に恵まれ参加者全員がフライト実施できてとても有意義なものでした。去年度の学科から受講していたので知識はありましたが、実際フライトし体験することでさらに理解を深めることができました。ATの索切れ処置及びアウトランディングはとても難しいものと感じました。いつもは阿蘇の運航マニュアルに書いてあるものを鵜吞みにしていましたが、実際現地に行ってその土地を見ることで初めて安心してアウトランディングできるのだと考えさせられました。今回実際に現地に行って無事にアウトランディング地を見つけられてよかったです。地図に記載しこれを共有し、みんなで安全に運航できるようにします。来年もぜひよろしくお願いいたします。(阿蘇)

この講習会は、スポーツ振興くじ助成金を受けて実施(開催)されています